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皆様こんにちは 薬剤師こうです。 今回は点眼薬を2種類以上使用する際の順番や間隔について書いてみたいと思います。 眼科へいくと2種類以上の点眼薬を貰うこともあると思いますが、順番までしっかり教えてくれなかったりする場合もあると思いますので参考にしてみてください。
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点眼薬を2種類以上刺す時の順番はどうしたらいい?
まず、処方された点眼薬の性質を知ることが必要かと思います。 基本的に振ってから使用して下さいとかの指示がなければ、ほぼ水性点眼薬と思ってもらっておいてもいいと思います。(緑内障などの場合は除く) ここからがポイントになります。 ・同じ性質の点眼薬(多くは水性点眼薬)の場合、より効果を期待する点眼薬を後に使用します。 理由としては、最初に点眼した点眼薬の主成分が眼に十分に移行する前に後から点眼した点眼薬によって洗い流されてしまう場合があるためです。(後ほど詳しく解説します。) ・同じ性質の点眼薬の場合、刺激性のある点眼薬を後に使用します。 理由としては、涙液のPHは7.0~7.4であるので、コレに近い中性の点眼薬から使用すると刺激が少ないため、流れる涙が減るため、眼の移行率が高まるためです。 ・懸濁性点眼薬は後に使用します。 中々溶けにくい性質を持つので、吸収が遅くなるため後に使用します。 ・持続性点眼薬は後に使用します。 ゲル化剤などは結膜嚢内に留まらせる時間を長くすることで効果を高めるようにする点眼薬は後に使用します。 基本的には一番最後に点眼するのですが、やむおえず別の点眼薬を使用する場合は十分に間隔を空けることが必要になります。 ・油性点眼薬や眼軟膏は最後に使用します。 理由としては水性点眼薬を弾いてしまうためです。 これらの事を考慮して使用する順番を書きますと・・・ 水性点眼薬(無刺激性)→水性点眼薬(刺激性)→懸濁性点眼薬→持続性点眼薬→油性点眼薬→眼軟膏 という順番になります。 以下には懸濁性点眼薬と持続性点眼薬の商品名を書いておきますので参考にしてみて下さい。 懸濁性点眼薬は・・・ 緑内障治療点眼薬:アゾルガ、エイゾプト、ベトプティックS 白内障治療点眼薬:カリーユニ(カリーユニだけは懸濁性ですが例外ですぐに溶解するので他の点眼薬を使用していても最初に点眼することが望ましいです。) ドライアイ治療点眼薬:ムコスタUD ステロイド点眼薬:フルメトロン、PSゾロン、HCゾロン 抗真菌点眼薬:ピマリシン 抗アレルギー点眼薬:リボスチン 免疫抑制点眼薬:タリムス 非ステロイド性消炎鎮痛点眼薬:ネバナック 持続性点眼薬は・・・ 緑内障治療点眼薬:チモプトールXE、リズモンTG、ミケランLA となっています。 油性点眼薬は現在医療用医薬品としては販売されていません。
点眼薬を2種類以上使用する時の間隔はどうしたらいい?
2種類以上の点眼薬を使用する際の間隔時間や注意点を書いてみたいとも思います。 2種類以上の点眼薬を使用する場合には、少なくとも5分以上の間隔を置いて点眼することが望ましいです。(持続性点眼薬のように眼に長時間おいておきたい場合はもう少し時間をおくこと。) 間隔が短すぎると2剤目の点眼薬が1剤目を洗い流してしまうためです。 理論上でいうと、 結膜嚢の涙液量が約7μLで通常1.2μL/分で涙液が産生されているため、涙液が完全に置き換わるためには5~6分かかると言われています。 その為、5分以上間隔を空けることで点眼薬の相互作用はほとんど無くなると考えられています。 その為、5分以上はあけるようにしてくださいね。
最後に
今回は点眼薬を2種類以上使用する際の順番や間隔についてかいてみました。 基本的な目薬は殆ど水性点眼薬なので、ここまで心配することはないです。 しかし、商品名も少し挙げさせて頂きましたが、リボスチンやフルメトロンなどは花粉症の方とかだと処方されることも多いと思いますので、知っておくと便利だと思います。 参考にしてみてください。 お問い合わせはこちらから受付させて頂いております。 すべてに返信は保証できませんが、なるべく返信させて頂きます。(意外にお問い合わせ多いんです・・・) 尚、頂いた質問内容は記事として使用させて頂く場合がございます。予めご了承下さい。(もちろん匿名にさせて頂きます。)
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