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皆様こんにちは 薬剤師こうです。 昨日はウイルス性肝炎の仕組みや検査について書いてみましたが、今回は日本で主なウイルス性肝炎であるA型・B型・C型肝炎について触れてみようと思います。(D型やE型、その他ありますが日本では少ないため割愛させて頂きます。)
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目次
A型肝炎・B型肝炎・C型肝炎の違いや感染経路はどのようになっている?
色々な肝炎の話を聞くことがあると思いますが、今回はA型・B型・C型について書いてみようと思います。
A型肝炎
感染経路としましては、経口感染になります。(主に生水や生牡蠣などにより発症する事が多い。) 特徴としましては急性肝炎を引き起こしますが、慢性肝炎への移行は認められません。 主な症状としましては・・・ 発熱、倦怠感、吐き気、食欲不振、黄疸 などになります。

黄疸とは・・・
肝機能が悪くなると胆汁の合成がうまくいかなくなり、ビリルビンと言う物質が増えることで皮膚・手・目の白い部分などが黄色くなることです。
予防法も確立していまして、免疫グロブリンやワクチンなどの投与で免疫をつけることは可能です。
ただ、もしかかってしまった時、症状がかなり強く出ると言われています。
急性肝炎の40%~50%はこのA型肝炎ウイルスによるものと言われています。
B型肝炎
感染経路としましては血液や体液から感染します。 垂直感染と水平感染という用語で分けられていますが、垂直感染は母子感染の事になります。母親がかかっていて、赤ちゃんに移行してしまうケースになります。 しかし、垂直感染なのですが、現在日本では1985年から母子感染防止策がとられる様になり、B型肝炎ウイルスをもつ母親から産まれる赤ちゃんにワクチンを接種するようになったため、現在では母子感染による新しいB型肝炎ウイルス保有者は産まれていません。 水平感染は以前言われていました、医療機関による針の使い回し、輸血などを始め、性交渉や入れ墨、ピアスの穴あけなどでも感染が報告されています。 そして、B型肝炎ウイルスはかなり感染力が高いので唾液でも感染すると言われています。 中には間違えて歯ブラシを使用してしまって感染してしまったという例もあるみたいです。 ただ、かなり感染力が高くて怖くなると思いますが、予防法も確立していまして、ワクチンや免疫グロブリンによる予防も可能です。 主な症状としましては・・・ 倦怠感、食欲不振、吐き気 などの症状があります。 急性肝炎の20%~30%、慢性肝炎の20%程度がこのB型肝炎ウイルスによるものと言われています。
C型肝炎
感染経路としましては、輸血や注射針の使い回し、母子による垂直感染などが挙げられます。 母子による垂直感染もあるのですが、感染力は非常に弱いので、感染することは稀です。 その上、3歳までに30%は治ってしまいます。 B型肝炎とは違い、性交渉や体液などの感染は殆どありません。 C型肝炎は唾液での感染は認められていません。(唾液で感染するか気になる方は多いと思いますので、知っておいて下さい。) 症状としてはB型肝炎と同様に倦怠感、食欲不振、吐き気等と言われています。 しかし、症状の度合いで言えばB型肝炎よりも軽度と言われています。 ただ、現在は予防法がないため、かかってしまった場合、薬(ハーボニー等)などで治療していく方法を取る場合が多いです。(C型肝炎治療薬については後日また書きたいと思います。) 急性肝炎の15%、慢性肝炎の70%程度がこのC型肝炎ウイルスによると言われています。 慢性肝炎の70%がC型肝炎ウイルスによるものですが、肝硬変を経て、肝臓がんに移行するのに20年~30年くらい時間をかけて移行すると言われています。 ですが、治療法も確立してきてますので、そこまで恐ろしい症状という訳でもなくなってきています。 簡単にですが、A型肝炎・B型肝炎・C型肝炎の違いや感染経路について書かせていただきました。 参考にしてみてください。 次に、途中で出てきていた急性肝炎・慢性肝炎・劇症肝炎の違いについて書いてみたいと思います。
急性肝炎・慢性肝炎・劇症肝炎の違いとは?
急性肝炎とは・・・ 一過性の炎症で大体半年以内には治癒します。 急性肝炎の70~80%以上はA型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスによるものになります。 慢性肝炎とは・・・ ウイルスが排除されずに体内に残り、増殖を続けている状態で炎症が長期にわたって起こっている状態になります。 急性肝炎に比べて炎症は穏やかで、肝機能低下も軽いため、殆ど自覚症状はありません。 ですが、治らずにいるため徐々に肝機能が下がって行き、次第に症状が出てきます。 慢性肝炎の80%~90%はB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスによるものになります。 劇症肝炎とは・・・ 急性肝炎の発症8週間以内に重度の肝障害をきたす症状になります。 肝細胞が一気に破壊され、肝機能が機能しなくなり、解毒できなくなります。 その解毒できなくなったアンモニアなどが中枢神経に影響して、意識障害、錯乱、異常行動などが現れ、昏睡状態に陥る場合もあります。 これらを肝性脳症と言ったりもします。 このような違いがあります。 参考にしてみてください。
ウイルス性肝炎の仕組みなど書いた記事になります。参考にしてみてください。
最後に
今回はA型・B型・C型肝炎の特徴の違いや感染経路、症状など色々書いてみました。 あと、急性肝炎・慢性肝炎・劇症肝炎についても触れてみました。 今回書いた事は大分簡略化して書きました。 必要事項だけまとめて書いたつもりですが抜けていたりする所がございましたらまたご指摘頂けると嬉しく思います。 肝炎はC型肝炎が治療薬が出たことにより、本当に怖い病気という事が多少マシになった気がします。 ハーボニーは医師の友人が本当に良く効くと言っていたので、このように薬で治る時代が来たことを嬉しく思います。 A型・B型肝炎に至っては予防法も確立していますので、大分安心できる時代になってきた気がします。 今後、またハーボニーなどの記事も書いていきますので、また参考にしてみてください。
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